73 テンチのリゾット

(翻訳)ペッレグリーノ・アルトゥージ『調理の知識とおいしく食べる方法』(81)


73 テンチのリゾット

 テンチがおいしいミネストラになると聞いて、驚かないで欲しい。当然、そのミネストラは魚の味がするし、胃が弱い人には少し重いかもしれない。それでも味はよいし、たぶん喜ばれるだろう。どんな魚を使ったのか用心深く秘密にしておけばだが。

 六人から七人分のミネストラの分量は以下のとおりだ。


  米 五〇〇グラム

  テンチ 約四〇〇グラム


 ニンニク二かけら、パセリ少量、お好みでバジリコの葉数枚、大きなニンジン一本、手のひらほどの長さの白いセロリ二片をみじん切りにする。これを油、塩、コショウといっしょにシチュー鍋に入れて火にかけ、同時にわたぬきしてぶつ切りにしたテンチを頭も含めて入れる。頻繁にひっくり返して底にくっつかないようにし、よく火が通ったら水分を追加し始めるが、最初にトマトソースかピューレを入れ、それから最初と最後に少しずつ水を加える。水の量は米を料理するのと同じ量にするが、多くならないようにかなり少なめにする。テンチが崩れるまで煮たら、すべてを裏ごしするが、骨や小骨以外が残らないようにする。これが米を料理するのに使う出汁で、米がちょうどよくゆであがったら水を切っておく。味わいが深まるように乾燥キノコ数片とバターをひとかけら追加してもよい。それから、お好みでおろしたパルミジャーノを添えて、食卓に出す。エンドウ豆の季節には、そちらのほうがキノコよりも好ましい。さやから出したものが二〇〇グラムあれば十分だ。それを油少量、バター少量、丸のままの新タマネギ一個といっしょに別に料理する。タマネギに火が通り始めたらエンドウ豆を入れ、しばらく炒めてから塩とコショウで味付けし、少量の水でゆでる。たまねぎを取り除き、米ができあがる直前にエンドウ豆を入れて混ぜる。

Progetto Artusi

Progetto per una traduzione giapponese di "La scienza in cucina e l'arte di mangiar bene" di Pellegrino Artusi

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