252 小冊子形のピッツァ
(翻訳)ペッレグリーノ・アルトゥージ『調理の知識とおいしく食べる方法』(263)
252 小冊子形のピッツァ
あるご婦人が私に手紙を書いてきた。「ご提案差し上げたように、おいしくて上品な揚げピッツァを教えて差し上げたいと思います。しかし、あなた様が押しつぶされたものなどと呼んだら、覚悟してくださいまし。まったくべつのものになってしまうでしょうから。小冊子形のピッツァと呼んでください。それが事実でしょうから」
ご婦人の指示を守って、私はこの小冊子形のピッツァを二回試してみて、うまくいったので、それを説明しよう。
薄い生地をつくるが、固くなりすぎないようにして、できる限り薄くなるようにする。小麦粉に卵二つ、塩少量、コニャックか蒸留酒をスプーン三杯練り込む。おそらくそのほうがアニス酒よりよいだろう。生地ができたら、バター二〇グラムを薄く塗ってから巻くか一〇センチか一一センチの長さで折り重ね、バターを塗った面が内側になるようにする。それから巻いたものを縦に半分に切って、次に斜めに一定の長さで切って長方形の生地をたくさんつくる。それに外側の縁、つまり切っていない背のほうに指を押しつける。それを油をたっぷり入れたフライパンで揚げ、提供する前に粉砂糖を振りかける。うまくいけば、この小冊子がはがれて開いた状態になる。
この分量で、四人分に十分だろう。
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