276 ハトの煮込み

(翻訳)ペッレグリーノ・アルトゥージ『調理の知識とおいしく食べる方法』(288)


276 ハトの煮込み

 ハトについては以下のことを聞いてもらいたい。信じがたいことだが、本当のことだ。胃についての奇妙な話を読者諸氏にしたが、それを確証するような内容だ。

 あるご婦人が偶然居合わせた男性にハトを二羽絞めてもらいたいと頼んだが、その男性はご婦人の面前でハトを水を入れたたらいでおぼれさせた。ご婦人はたいへん衝撃を受けて、それ以降、この鳥の肉を食べられなくなってしまった。

 ハトにセージの葉数枚をそのまま付けて、脂身と赤身のハムを敷いた浅鍋かシチュー鍋に入れるが、油、塩、コショウを入れる。色が付き始めたら、バターひとかけらを加えて、ブイヨンで煮込む。火からおろす前に、レモン一個を絞って、ソースも使って提供するが、切って焼いたパンを下に敷いておく。ハムとブイヨンを使うので、加える塩は少量にするように注意してもらいたい。ブドウ果汁が出る時期には、以下のように言われているのに従って、それをレモンの代わりに使ってもよい。

  太陽がしし座に入るとき

  良いワインをメロンとともに

  そしてブドウ果汁をハトとともに

Progetto Artusi

Progetto per una traduzione giapponese di "La scienza in cucina e l'arte di mangiar bene" di Pellegrino Artusi

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