299 牛のしり肉の炭火焼き(飛節)

(翻訳)ペッレグリーノ・アルトゥージ『調理の知識とおいしく食べる方法』(311)


299 牛のしり肉の炭火焼き(飛節)

 ボローニャの肉料理で想像できないほど簡単な料理がお望みだろうか? ガレットをつくってもらいたい。こうボローニャで呼ばれているのはしり肉で、去勢雄牛の肉の一部分だが、骨がなく、もものほぼ一番端、すね肉とまくらのあいだにある。七〇〇グラムほどの重さになることもあるのだが、この使い方ができるのはこの部位だけだ。塩とコショウだけで味を付けて火にかける。水もそのほかの材料もいらない。シチュー鍋の口を一枚の紙を何回かに折って覆って載せてから蓋で押さえ、ごく弱火にかけたままにする。かなり汁が出てくるのがわかるだろうが、徐々に再吸収されていく。水分がなくなったら、取り出して提供する。たいていは熱いよりは冷たいほうがよい。

 健康に良くて栄養があることは誰にも疑えない。あまりにも簡単なので、誰にでも気に入るかは私にはわからない。

Progetto Artusi

Progetto per una traduzione giapponese di "La scienza in cucina e l'arte di mangiar bene" di Pellegrino Artusi

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