魚介の種類と季節
(翻訳)ペッレグリーノ・アルトゥージ『調理の知識とおいしく食べる方法』(468)
魚介料理
魚介の種類と季節
一般的な魚のなかでもとくに質がよいものは、チョウザメ、ヨーロッパキダイ、ニベ、スズキ、シタビラメ、ヒラメ、マトウダイ、クロダイ、磯のメバル、淡水のマスだ。これらは一年中おいしいが、シタビラメとヒラメはとくに冬がおいしい。
それ以外の魚の旬でよく知られているのは次のとおりだ。メルルーサ、ウナギ、イカは一年中だが、ウナギは冬が適しており、イカは夏がもっともよい。海の太ったボラは七月と八月。小さなボラ(チェファロ)は十月と十一月、さらに冬の間中。ハゼ、フライ用の魚、コウイカは四月と五月。タコは十月。イワシとカタクチイワシは冬中、四月まで。メバル(バルボーネ)は九月と十月。マグロは三月から十月。サバは春、とくに五月。この魚は身がかたくて弾力があるので、料理には煮るのが習慣だ。やりたければ網焼きにできるが、油をしみこませた大きな紙の上に載せて、油、塩、コショウ、ローズマリーいくらか使って火にかけるのがよい。
甲殻類のうちもっとも評価が高いものの一つがアリグスタ、つまりイセエビだ。一年中おいしいが、春がよい。貝類では、カキだ。カキ養殖の行われている場所では十月から四月まで収穫される。
魚は新鮮であれば、目が生き生きとしていて光っている。青白くて曇っていれば新鮮ではない。新鮮さのもう一つの指標は、えらの赤さだ。だが、これはわざと血で色が付けてあることもあるので、そこを触った指を鼻に近づけてみてもらいたい。においがヒントになるだろう。新鮮な魚貝にあるもう一つ別の特徴は、身が締まっていることだ。なぜなら、氷の中にながく入れておくと、柔らかくて触れるとぐにゃぐにゃしてくるからだ。船乗りたちが言うには、甲殻類とウニは月明かりのもとで捕れたものがもっとも身が詰まっているそうだ。
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