340 マルサーラを加えたフィレ

(翻訳)ペッレグリーノ・アルトゥージ『調理の知識とおいしく食べる方法』(352)


340 マルサーラを加えたフィレ

 フィレ肉はもっとも柔らかいが、因業な肉屋が筋張った部分を出してきたときには、潔く半分は猫に残してやるしかない。

 ぐるっと巻いて縛って、およそ一キロだとしたら、中くらいのタマネギ一個を薄切り、ハム数枚、バターひとかけらといっしょに火にかけ、塩とコショウをする。全面がよく焼けて、タマネギの形が崩れたら、小麦粉少量を上から振りかけて色を付け、それからバターと水を入れる。弱火で煮込み、それからソースを濾して脂を取り除き、それをマルサーラ(コップに)指三本といっしょに火に戻して再度、ゆっくりと煮込む。食卓に出すには煮詰めたソースといっしょにするが、小麦粉を入れすぎてどろどろさせてはいけない。

 フィレに塩漬けした豚の脂身を差し込んで、バターとマルサーラだけで煮込んでもよい。

Progetto Artusi

Progetto per una traduzione giapponese di "La scienza in cucina e l'arte di mangiar bene" di Pellegrino Artusi

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