39 女王のスープ

(翻訳)ペッレグリーノ・アルトゥージ『調理の知識とおいしく食べる方法』(47)


39 女王のスープ

 名前からすると、すべてのスープのなかで一番のものだと思うかもしれない。たしかにもっとも上品なスープのひとつにあげることはできるが、名前は大げさすぎる。

 このスープは皮をはいで腱を取り除いてからローストした鶏の赤身でつくる。この肉を刻み包丁でみじん切りにしてから、すり鉢でつぶす。そのときに、皮を取り去った苦みの少ないアーモンド五個か六個と皮を取り除いたパンをブイヨンか牛乳に浸したものを肉の五分の一から六分の一の割合で加える。混ぜ物がよくすりつぶされたら、裏ごしにかけてからスープ皿に入れて、熱いブイヨンで溶く。

 パンをダイス状に切ってバターで揚げたら、これもスープ皿に入れる。さらに沸騰しているブイヨンを注いで混ぜたら、パルミジャーノを別に添えてこのスープを食卓に出す。

 このミネストラをつくるのに都合がよいのは、正餐後にローストかゆでた鶏が残ったときだ。ただし、全部ローストでつくったほうがよいものができる。

 アーモンドはおもにブイヨンに乳質感を出すのに使うが、液体が固くなりすぎてはいけない。ゆで卵の黄身をいくらかブイヨンに入れて溶かす人もいる。

Progetto Artusi

Progetto per una traduzione giapponese di "La scienza in cucina e l'arte di mangiar bene" di Pellegrino Artusi

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