66 カルトゥジオ会風スープ
(翻訳)ペッレグリーノ・アルトゥージ『調理の知識とおいしく食べる方法』(74)
66 カルトゥジオ会風スープ
五〇〇グラムの種類の異なる小魚があれば、四人から五人に提供するスープに十分だろう。
タマネギ四分の一、パセリ、セロリを細かく刻み、油で炒める。色がついたら魚を入れ、水分が足りなくなったときには、水もしくはトマトソースかピューレで水気を足す。味付けには塩とコショウを使う。そのままよく煮て、それからスープに必要なだけの水を注ぐ。一リットルかそれよりも少し多いくらいでよいだろう。すべてを裏ごしにするか、こすかして、よく絞る。それを再度、火にかけ、沸騰させ、ゆっくりとスープ皿に注ぐ。スープ皿には卵二つを割って、パルミジャーノをスプーンで三杯入れておく。提供する前に小さなダイス状にしたパンを入れるが、このパンは焼いただけでもいいし、バター、油、ラードといった好みの油で揚げてもよい。卵とパルミジャーノがだまのように固まるのがいやであれば、別に泡立ててから、ブイヨンが熱くなったときに鍋に入れ、よくかき混ぜてもよい。
伝えられているところでは、トスカーナ大公が修道士たちのいるある修道院でこのすばらしいスープを発見し、自分の料理人をそこに派遣して作り方を教わらせたそうだ。しかし、その料理人はとても有能であったにもかかわらず、修道士たちほどうまくつくることができなかった。というのも、修道士たちは水ではなく去勢雄鶏のブイヨンを使っていたことを知られたくなかったからだという。
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